『根回し』という言葉をお聞きした事はございませんか?実はこれ、造園の技法から来ている言葉です。
成長した植木では水分を吸収する根の先は地中深くに根を張っており、植木を別の場所に移動(移植)させる場合、そのまま掘り取ると根の先の部分は殆ど失われてしまいます。その為に水分がうまく吸収出来なくなって枯れやすくなります。
これを防ぐ為、移植する1年~数か月前にある程度根を短く切っておくと、移植する時期までに切った根の周りから新しい根が生えてきます。この新しい根が水分を吸収してくれる為、植木が枯れにくくなります。これを『根回し』といいます。
これが変じて、物事を潤滑に進める為に、まわりの人に対して事前に下準備や調整を行う事を『根回し』と呼ぶようになりました。